【BF】ガッツオコロシアムの闘い 
4437:“道化師”潤 2004/03/22 11:09:04 

常日頃から賑わいを見せる闘技場も
今日は更にその上をいく熱狂に包まれている
選ばれし猛者たちの宴
【バトルフィールド】が、この闘技場に再び帰ってきた!

不意に一層高く湧き上がる歓声の先には
闘技場の四方のゲートから姿を現した戦士たち
空はどこまでも遠く澄み渡り
眩しいまでの光が彼らの到来を祝福する

その瞳に強き熱意の光を宿し
その心に不屈の精神を携えて

さぁ、己が魂にかけて…血塗れの栄光をその手に!!

<第3回ガッツオバトルフィールド 開幕!!>
4440: 組み合せ発表・他:執行部補佐 “道化師”潤 2004/03/22 11:18:57 
組み合わせ
  呉鳩羽    VS U-ya
  レ・リュトー VS リンクス

尚、このフィールドは「“道化師”潤 執行部補佐」が審判として入っている。

<状態のフィールド>
天候:屋外・快晴・風強し
状態:極乾




フィールドを見渡せるように構築された観客席のなかでも
最も見晴らしのいい特別席
そこにたたずむ道化師が、本日の進行役らしい
 4441: 注意事項:執行部補佐 “道化師”潤 2004/03/22 11:20:12 
「Hey ! Ladies & Gentlemen !! 華麗なる闘いの宴へようこそ
 執行部補佐の“道化師”潤だ、この会場で審判・進行を
 勤めさせてもらう。よろしくな!

 まずは大会の開始にあたって、注意事項をひとつだけ
 当会場【ガッツオコロシアム】は、普段は国内外問わず
 多くの戦士たちが集まり、戦う場所だ
 当然、ここを壊しちまったら
 そういった利用者たちが困り果てるってワケだな

 多少はともかく、無闇に暴れまわって破壊しまくるのは却下!
 そーゆーことやらかしたら
 修復終わるまで強制労働してもらうから覚悟しとけよ?」
 4442: 開会宣言:執行部補佐 “道化師”潤 2004/03/22 11:22:16 
突如強い風が吹き荒れ、それはざらついた感触を残す

「しっかし今日はいい天気だねぇ
 どうやらこんないい天気の日に開催するのは初めてみてぇだぜ?
 フィールドの土も乾ききって砂埃がたつみてぇだから
 みんな油断すんじゃねーぞ!

 …そろそろ時間だな、準備はいいか?
 それじゃ、血の饗宴を始めるとしようぜ…」

道化は高く手をかざし、声のかぎりに宣言した

「第三回ガッツオバトルフィールド、これより開幕だ!!」
 4443: 選手紹介@鳩羽対U-ya組:執行部補佐 “道化師”潤 2004/03/22 11:28:18 
さぁ、選手紹介だ

まずは東ゲート、【緋雅の護り猫】呉鳩羽

手にするは 四節棍「錆橡」
普段は優しい奴ながら、戦いのときに見せる表情は一味違うぜ


対する西ゲートからは【白き刃の符術師】U-ya

愛刀「ホーリィ・アンセム」を携えて
得意の符術と共に立ちはだかるものを打ちのめす
 4444: 選手紹介@リュトー対リンクス組:執行部補佐 “道化師”潤 2004/03/22 11:29:11 
もう一組も紹介するぜ

北ゲートに姿を見せるは【秘めし深紅の毒蛇】レ・リュトー

無銘の刀はその長さ2mほど
国内での戦闘は初参加という未知数ばかりのSAMURAIだ


そして南ゲート、【凛の斬り姫】リンクス=サートレイ

小さな体躯に合った小剣を使いこなし
サブウェポンの鞭と共に速さと技術で敵を翻弄する
 4445: 試合開始!:執行部補佐 “道化師”潤 2004/03/22 11:30:36 
(芝居がかった口調で)

見よ、ここに役者は集う

彼らが舞う姿は狂おしいまでに咲き誇る桜の花のごとし

其は薄紅く血にも似た色に咲き乱れ、やがて散る姿こそ美しい…

さぁこの場に立ち合いし全ての者よ

彼らの舞を見届けようではないか!

(会場の観客の大歓声と共に試合が始まった!)
 4457:  レ・リュトー 2004/03/22 17:35:27 
ぶらり・・・

とか

のそり・・・

とか、そんな感じでリュトーは北のゲートから姿を現した。


コロシアムはただ広く、自分のように小細工の出来ない者にも
有利不利のない状態。とても良い「狩場」かもしれぬ。

チロリと周りに目をやる。正面には自分の優秀な補佐官。
左右には・・・ぬ?他の組?ハトさんと・・・ゆーや君??


・・・・・・・あ、そーか。


『皆まとめて戦ればいーのか。』
 4460: VS蛇1:山猫 リンクス 2004/03/22 19:08:17 
予選で焦げた髪はざっくり切り落として。
大分軽くなった頭が風に吹かれていい感じに冷たい。

だだっ広いフィールドの正面から、いつもの感じで、リュトーが歩いてくる。

(……あぁ、もう)

此処で、彼の人と、闘えるのだと思っただけで。

「……くっ」

歪んだ口元から笑みが零れる。

一転。
だからさ、と内心忌々しく呟いて。
……どこ見てやがる。
「コラ。」
さして大きくもないのに通る声をリュトーに投げかけ、
左腕を振りぬく。
鎖鞭の先端に付いた鉄球が空を斬って飛んだ。
 4475: 懇願←?/対U-yaさん(多分):ハト 呉鳩羽 2004/03/22 21:49:24 
 通路を抜けると、急に明るい舞台に出た。慣れたコロシアムの感覚。
 事程左様に動揺もせず、瞳孔を細めて周囲を見渡す。
 今日は――仏師の如き正装の猫。

 正面――西ゲートで、さらりと銀髪が揺れる。

「ああこれはどうもユーヤさんー?」
 棍のまま『錆橡』を構え、鳩羽は笑んだ。
「何ともこのお客さんはあれですが…宜しくお手合せの程をー?」
 そこまではひどくのんびりと。そして、

「緋雅仁流――錆鳩羽。……推して参る!」

 張った声は詠唱の如く。
 印を切り、いつでも白虎を降ろせる状態で、間合いを計り始める。

 こっち来ませんように。
 とか、異様な気配に怯えながら。(弱)
 4510: 到着/対ハトさん?:U-ya U-ya 2004/03/23 03:07:58 
また遅刻気味の到着。
余裕とか,戦術とか、そういった気の効いた事では無く…。
折れた脇差とか、無くなったお符札の代わりとか、準備に戸惑っただけの事であったりする。

ええと、西ゲートはどっちだっけ?
ふいっ、と風の流れを感じて、足を向けた先に一つの出口。
ああ、僕の名前を呼んでいるのが聞こえる。
急がなくちゃ。

頬を打つ風は、思ったより強く。
愛用の狩衣がパタパタとはためく。
だけど、いい風だ。

東ゲートから現れたハトさんは、すでに臨戦態勢。
どこからか
『皆まとめて戦ればいーのか。』
と声が響く。

…今日はバトルロイヤルだっけ?
そう思いながら、新調の孫六を引き抜いた。
 4515: 一手/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/23 03:47:38 
 ――取り敢えず、脇を気にしていても始まらぬ。
 ヒュッ、と風切りの音を立て棍の端を脇に挟んで構えると、小さな音を立てて鳩羽は石畳の地面を蹴った。疾る内にも姿が獣じみたそれに変わり、速度を増していく。
 打たれ弱くなるのは痛いが、所詮特別な力など何も無い身、仕方ない。

「――先ずは一手!」

 刀を抜く手がちらりと見えたが、構っていては斬られよう。
 その前に、と、脇から突き出すようにして棍での一撃を繰り出した。胴狙い。U-yaの反応に間に合ったかどうかは定かではない。
(確か術を使っていた)
 予選でちらと見た相手の戦術。
 4520: 一手2/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/23 04:20:28 
 記憶をひっくり返しながら幾度か棍を突き込むと、相手の刀筋を交わすようにバック宙の要領で飛びのき、間合いを取った。
 少し上の空の攻撃は、当たったにしてもダメージは然程大きくあるまい。
 時折、少量の静電気が音を立てて身に纏わる。
 癖毛が逆立つのはその所為か、或いは戦いの昂揚なのか。

 刀が掠めたのか、既に服には幾箇所かに斬り跡がある。
 こめかみからつと流れた血を舌で舐め取った。
「攻め込むのは、苦手でね?」
 白々しく浮かぶ、血を得た獣の笑み。

「――さあ、どうぞ?」
 
 いっそ無邪気な子供の如き笑みで、鳩羽は再び棍を構えた。
 4556: 壱/対山猫 レ・リュトー 2004/03/23 13:18:09 
「・・・ん?」

考えるより先に体が動いたと言うべきだ。
わずかに体を後に反らす。

彼女の鞭が鼻ッ面を掠める。


・・・・・・じゃりっ!

右手に鈍痛。

見ると、剣を持ったまま右手が鎖に絡め捕られていた。

ぎしっ

山猫が更に締め上げる。

「なるほど、最初っから狙いはこっちかぁ」

彼女は自分を知りすぎている。
これは完全に余裕を見せた自分のミス。
顔面を狙っているように見せ、刀を担いだ自分の利き手を
封じる。なるほど。

自分も彼女をよく知っている。
鎖を取ろうともがく行為は、余計にこの利き手を締め上げる
結果にしかならない。
鎖を緩め、張り、山猫は『獲物』を逃がさない。
 4560: 壱の弐/対山猫 レ・リュトー 2004/03/23 14:05:35 
「まいったね、こりゃぁ・・・」

科白とは裏腹に、口元に笑みが浮かぶ。

右手の肉が締まり、骨が軋む感触。


タ ノ シ イ ネ ェ ・ ・ ・


ぐいと腕を引く。
骨が砕ける事など全く考えぬ無遠慮な力で右腕を。

強制的に鎖に弛みを持たせ、剣を振り上げる。
特にスピードもなく、キレもなく、ただ振り上げる。

振り下ろす。
2mの大剣の重さを「全く利用せず」、むりやり
腕の力に頼って振り下ろす。

当然、速さのある山猫を捕らえれるハズもない。
刀は空しくコロシアムの地面とキスをするに留まった。
 4562: 壱終/対山猫 レ・リュトー 2004/03/23 14:09:00 

瞬間。

「ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ」

笑いが止まらない。

楽しくてしようがない。

自分が、狂気を纏っていくこの感覚。

右手から血が噴き出すのも構わず、また剣を振り上げる。

「いくぜぇ・・・?おリンちゃん!」

振り下ろす。
 4615: VS蛇2:山猫 リンクス 2004/03/23 23:08:35 
自分を引き寄せる力に合わせて、斜め前へ軽く飛ぶ。左腕を軽く跳ね上げて鎖鞭を手元に戻して。

体をひねった瞬間、すれすれのところをものすごい風圧がすり抜けた。

リュトーの振り下ろした刀。かすったのか風圧によって出来た真空のせいか、頬と腕にすぅっと赤い筋が走る。

柔らかく着地してしゃがんだような格好になる。左手の鎖鞭は腰のホルダーへ。右手は小剣に添え、いつでも飛び出せるように。

その緊張感を哄笑がぶち破った。

刀を地面にめり込ませたまま、リュトーがのけぞるようにして笑っている。
 4616: VS蛇2終:山猫 リンクス 2004/03/23 23:09:53 
首筋がちりっと粟立った。……悪くない。悪くないね。

全身、紅の狂気に染め上げて、黒い青年がわらう。
ぐ、と刀を持ち上げ、腕を振り上げ。

「いくぜぇ・・・?おリンちゃん!」

そして風鳴り。

リュトーの言葉が耳に届いた瞬間、伸び上がるように地面を蹴っている。
ぶつかるような勢いで、内懐に飛び込む。頬と腕に、さらに赤い筋が増え。ぴっ、と細かい血が飛ぶ。
元々小さな体をさらに小さくして、右脇をすり抜ける。
腕をかいくぐりながら、斬。狙いはそんな感じ。
失敗したら?そのとき考えるさ。
 4665: 後手/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/24 04:46:45 
新調の孫六を引き抜いたその時、 一匹の獣が迫るのが見えた。

ほぼ同時に、脇から突き上げられる棍の一撃。
咄嗟に半身をひねり、脇差で突きをいなす。

(これが獣人化ってやつ??)

人の到達出来るスピードをはるかに凌駕しているであろう、その突撃。
自分も多少の自信があったが、今の鳩羽には及ばないだろう。

だからこそ。この体術が要となる。
風を読み、気を読み、その流れに乗る。
踊術、舞姫。
右に脇差、左に符札の扇をかかげ、見事舞いきってみせましょうぞ。

立て続けに突き出される棍をバックステップ気味にかわし、最後の一撃に合わせて脇差を横に薙ぐ。
 4666: 後手1/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/24 04:48:55 
(まだ、攻守の切り替えに難ありか)

そう思いながら、バック宙で間合いを取る鳩羽を目で追う。

「攻め込むのは、苦手でね?」
彼はこめかみから流れた血を舌で舐め取り、笑う。
「――さあ、どうぞ?」
と棍を構える。

…挑発…か?
そのままの距離を保ったまま、ゆらりと左へ流れる。
そして一言。
「そんなせっかちなお誘いには、お答え出来ませんよ?」
符札1枚に微量の魔力を注ぎ、彼へと送りだす。
九天符ー緋焔ー

あとはかけ声での発動タイミングを計るのみ。
 4677: アレ/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/24 06:24:31 
「そんなせっかちなお誘いには、お答え出来ませんよ?」
 言うて札を飛ばしてくる相手。ああ符術か、と思う。さてどうするか。
 懐に一瞬手を遣るが、思い直した。まだ、だ。それより――
「フラれたか、残念だなァ?」
 ニイと笑って、袂に手を突っ込んで何か取り出す。

「避けてくれた礼に加えて痛いのは嫌いなんだ、……行って来いッ!!」

 叫んで蓋を開けたのは、缶詰。……から、何故か身長130cmほどもある皇帝ペンギンが超速で飛び出した。
 逆光。
 陽光に煌めく鋭利な嘴で札を突き破り、恐るべき手触りの腹部でU-yaに迫り――
 そのまま耳元でフフッフとか笑って素通りし、突き当たりの壁に突き刺さっ た。
 4678: 例えば蜜蜂/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/24 06:25:34 
 そのほんの僅か後、圧倒的(多分)なペンギンに隠れるように、再度鳩羽はU-yaに迫った。ダンと踏み込み、一度腰に溜めた棍を叩き込む。
「――虎砲ッ!」
 棒を引くと、動きを鈍らす為に今度は腿を狙って数撃。

 ただそれを全く無傷で行えた筈も無く、顔や体には更に赤い筋が増えていく。ふふと笑うと、ヒットアンドアウェイとでも言いたげに勢い良く飛びのいた。
 相手は男性。予選のASKAですらあれ程にダメージを受けたのだ。
 その脇差に捕らえられたら無事では済むまい。

 弱いから仕方ないが情けないと、考えて笑うのは恐らく、虎でなく黒い猫本人。
 4679: 例えば蜜蜂2/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/24 06:25:58 
 数メートル置いた石畳の継ぎ目に強く棍を突き立て、それを支点に宙でくるりと身を半回転させて向き直ると、両の手でそれぞれ逆の袂から、ばさりと一対の鉄扇を取り出した。
 閉じたまま、手に一枚ずつ構え、再度相手に迫る。
 ここまではほぼ一挙動。

「――避けてばかりじゃつまらんだろう!?ひとつ俺の味を見て貰えないか!」

 張った軽口を気合と成し、相手の懐に飛び込まんと迫る。
 避け続けることを決めた身で言うことでもないのだが。
 脇差の閃きを見れば左の扇を開いて受け止めようとするが、受けた傍から手が痺れて舌打ち。

「――シッ!」

 そうして、右の扇だけが相手の胸を狙い、横凪ぎに払われた。
 4718: 弐の壱/対山猫 レ・リュトー 2004/03/24 21:29:15 
ビッ

乾いた布を切り裂いたような音。

振り下ろした右手が弾けるように裂けた。鮮血が噴き出す。

同時、同じく右のわき腹にも痛みを覚える。

ざわざわと全身が総毛立つ。


ひょいと剣を肩に担ぎ直し、振り向いた。
自然と口元が歪む。


「強いねぇ、おリンちゃん・・・」


当たれば勝ちの自分に対し、当たらない的。相性最悪ってやつだな。
今も無防備の自分に対してさえ、油断も隙も見当たらねぇ。
 4719: 弐の終/対山猫 レ・リュトー 2004/03/24 21:37:55 
おリンちゃんごしに戦う二人の姿が見える。

・・・・・・やっぱ、全員相性最悪・・・

無謀に全員とやりあうのはヤメ、目の前の敵に集中。

「ふっ!」

気合を込め直す。

右手、右わき腹のダメージ大。いい感じになってきた。

「おおおおおっ!!」

右手が動くウチに出せるだけの剣撃を繰り出す。
ことごとく避けては、自分の体に裂傷をコサエテクレル可愛い山猫。


にやーり。


意地の悪い笑みを浮かべ、ひょいと自身の獲物を左手に持ち替え、
右手を振る。滴る血を、彼女の目に向けて。

「わりぃな、自分は左利きなんだよなぁ!」

もう一度、一閃。
 4762: レアもの?/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/25 04:41:36 
いきなり懐から取り出されたのは…缶詰。
パカリと開けられた口から飛び出すは、到底考えられないほど巨大な…ペンギンっ??
そのまま符札を突きやぶり、こちらに向かって飛来する。

(ペンギンは飛んだってっか?)

目前に迫るペンギンに気を取られ、肝心の鳩羽の姿を見失う。

(マズ…)

思うがいなや、上がる火柱。
ああ、魔力を込めた後、符が破損しても術は発動するのだった。
そこに、うっすらと獣の影が揺らめいた。

「――虎砲ッ!」
 4763: 例えば蝶/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/25 04:59:52 
(!!)
ペンギンの後から、鋭い棍の一撃がくり出される。加えて、たて続けに数撃。
上下に打ち分けられたその打撃を一つ二つとかわす。手にした脇差で裁き、踊術ですり抜け、ひらりと舞う。

(これなら行けるか?)
かわし続ける自分に気をよくしたのか。
反撃を狙って一歩、初めて前へと踏み込もうとしたその時。
棍の一撃が狙い済ましたように腿へと食い込んだ。
「痛っ!」
それでも脇差を振り抜く…も、手ごたえは軽い。

見れば遠くへと飛び退き、体勢をととのえる彼がいた。
両手にはすでに鉄扇があり、突き立てた棍を後にこちらへ迫る。

「――避けてばかりじゃつまらんだろう!?ひとつ俺の味を見て貰えないか!」
 4766: 転じて轟/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/25 05:26:16 
あの獲物で懐に入られてば、少々厄介だ。
迫る彼に向け脇差を振るうも、左の扇で止められ、返す刀で右の扇が薙ぎ祓われる。

舞…と体を揺らしたとき、軸足に鈍い痛みが走る。
半端にそらした上体を、鉄扇が襲う。

ザシュ

狩衣が裂かれ、懐に忍ばせていた符札が宙に舞う。
(ここか!)

「チ・テェイ!!」
間近の札を1枚切り裂く。巻き起こる轟音。
舞っていた符は全て地に落ち、落ちたそこから亀裂が生まれる。

さあ、地割れの結界、どう捌く?

むろん、自分も(汗
 4769: VS蛇3:山猫 リンクス 2004/03/25 05:50:59 
2mは一歩の距離。
間合いを取りすぎず、むしろ詰め気味で。
その身長と刀の長さゆえに、0距離には弱かろう。そんな心積もりで。
耳元で風が唸る。空気が悲鳴を上げる。
それを快く聞きながら。
地面を赤で点々と彩って、相手はひたすらに剣を振る。一撃が重い。それこそ、当たったらどうなるか。
腕の下かいくぐり、回り込み、斬。
回避行動取りつつの攻撃では決定打は与えられない。わずかにいらだつ。
どんどん増える小さな斬り傷から流れ出る血舐め取って。

相手が刀を持ち替えた。未だ傷少ない左手に。
そして、にやり、と人の悪い笑み。

一瞬呑まれる。
 4770: VS蛇3の2:山猫 リンクス 2004/03/25 05:53:32 
相手の腕からぼたぼたと地面に落ちる血。右腕をひょいと上げて、こちらに向かい振る。
右目に、ぴしゃりとその血がかかる。
とっさに仰け反ってみたもののかわしきれず。

「わりぃな、自分は左利きなんだよなぁ!」
「……コイツ……っ!」

あの風斬り音が妙に大きく響く。

肩から腹へ、灼熱感が走る。

視界を覆う血のせいだけでなく、目の前が一瞬真っ赤になる。
数歩後ろにたたらを踏んで、すとんと尻餅をついた。
裂けた服と体を伝って、足首までが血で染まる。
 4771: VS蛇3の3:山猫 リンクス 2004/03/25 05:54:07 
「……クソっ」

悪態ついて、よろよろと立ち上がる。
ざり、とすり足で前に出て、小剣を脇構えに。
こんな終わりでたまるか。ざり、ともう一歩。
右目を拭って、片目を眇めて非対称な笑みを作り。
「まだまだ」
呟いて。
ばん、と破裂音。
広がる闇色。
肩甲骨の間から蝙蝠のそれに似た翼を生やして、ふわり、と浮く。
地上での機動力は下がるとは言え、既に足元はおぼつかない。
このくらいのズルは許容範囲だ。自分の脳内で。
 4772: VS蛇3終:山猫 リンクス 2004/03/25 05:54:55 
「行く」

はっきりとその言葉投げかけて、地上すれすれを滑る。
リュトーの間合いギリギリ外で、一瞬横滑り。回り込むような軌道を描いて間合いを詰めながら、体をねじるようにして脇構えにした剣を横に振りかぶり。
片手で、薙ぐ。

手ごたえを確認もせず、そのまま上空へ。
本格的ヒット&アウェイの開始。いつまで持つことやら。
 4789: 次いで虎と亀/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/25 16:34:34 
 ――皇ぺを飛ばした意味はあったのだろうか。
 とか一番深く考えてしまったのはやった当人だったのだが、突き破られた札が燃え上がるのを見て、鳩羽はげっと呻く。
 この乾燥した日和、自分で薙ぎ払ったら危なかった。

 よよよ良しとしよう(マインドコントロール)。

 続く攻防では中々決定的なダメージを与え切れない。まともに当たったのは腿狙いの一撃位のものか。しかも飛び退り際の一撃を避けきれず、左胸から肩に掛けての布地が裂けて散った。
「……っ!」
 皮膚が切れただけだったが、パッと赤く血の霧が舞う。

 それでも鳩羽は強く笑うと、顎に散る赤を拭いながら再度突っ込んだ。隙を作らんと迫る。
 4790: 次いで虎と亀2/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/25 16:35:10 
 何とか脇差の一撃を退け、時には不規則に膝蹴りなども交えて攻め込んで行くが、これも決定打とはならない。ただそうするうちに力任せに薙いだ扇が、相手の狩衣を引き裂いた。

 ――お相子だな。

 そう口にしようとした刹那、ぎょっと瞠目する。
 薄い紙片が、U-yaの懐からひらりと数枚、宙を舞う。それが先程と同じ符である事はすぐに看破出来た。
 扇で払い、破られる事を避けようとしても間に合わぬ。幾度目か、飛び退りかけて――しかし、U-yaから数メートル置いた所で鳩羽は足を止めた。

 割れ行く地面。

 それに飲み込まれかけながらも足を踏ん張り、鳩羽は――或いはその体に下ろされた虎は、ニイと強く強く笑った。
 4791: 次いで虎と亀3/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/25 16:37:58 
「臨兵闘者皆陣列在前!」
 印を切りながら、唐突に叩きつけるごとくそう叫び、頭上を殴るように拳を突き上げる。
「俺に応えて手を貸せ玄武!!」
 割れて剥き出しの地面がばちばちと弾ける様な音を立て、時に光る。その癖毛や猫の耳や尻尾のみならず、手や脚を覆う被毛も静電気を帯びて逆立つ。

「――雷雅ァッ!」

 その声に合わせるように轟と音を立て、刹那地電流の柱が立ち上った。

 下ろしている白虎だけでなく、もう一匹の獣の力を借りてようやく為せるその術の大きさに、思わずぐらと体が傾ぐ。
 ただ倒れはせず、飛び退いて棍を引き抜くと四節に分けて構えた。

 これで倒せるとも思えない。用心深く気配を読む。
 4849: 残るは…/対ハトさん:U-ya  U-ya 2004/03/26 04:23:53 
落下する緑華の符札が、尋常ではない質量となって地表に激突、
その衝撃で大地が揺れ、一部は割れ、砕ける。
符札そのものが直撃すれば、かなりのダメージを与えるであろうが、あの尋常ならぬ動きの持ち主に、それは過度の期待というもの。
ただ少し、この膠着した状況を崩せればそれで好し。

幸い、符札は彼が散らしたせいもあって、自分にかかる被害は最小限で抑えられそうだ。
一方、彼はといえば、緑華の轟音の中で不吉な笑みを見せる。

(その状況でまだ笑うかよ…)
脇差を腰溜めの位置で構え、気を刃に束ね始める。
断…

見据えた先の彼もまた、何かを唱え始めたようだ。
 4853: 残るは…1/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/26 05:03:02 

「…陣列在前!」
緑華の轟音にかき消されながらも聞き覚えのある言が響く。

(九字印!?)
てっきり憑依系の術を得意とするのかとばかり思っていたが、
やはり年長者。自分よりもずっと幅が広いようだ。
空…

「俺に応えて手を貸せ玄武!!――雷雅ァッ!」
「牙ァ!」
脇差を振りぬき、いささか小ぶりな大気の刃を解き放つ。
と同時に、視界がフラッシュアウトする。
続けて、四肢に走る衝撃。これは…電…撃??

限界以上の負荷に意識が飛びそうになったその時、
左手にあった空蝉の符札が弾け、その刹那。

見えない障壁が自分を包み、電撃の衝撃から開放された。
 4856: 残るは…2/対ハトさん:U-ya  U-ya 2004/03/26 05:21:21 
「かはっ」
膝に手を付き、踏みとどまる。
両手は…動く。
足も…大丈夫だ。意識もはっきりしている。視界も。

…大丈夫、まだやれる。
そう自分に言い聞かせる。

手にしていた符札は燃えてしまったようだ。
脇差を左に握りかえ、右で太刀を引き抜く。

最後は結局コレか、と苦笑する。

あの獣じみた動きにどこまで通じるかはわからないが、
最後の一振りまで諦めることは許されない。

「自分の分まで頑張ってきて下さい」
と、赤い髪の男は笑顔で自分を送り出してくれたのだから。

「さあ、行こうか」
誰にとなくつぶやき、砂塵に煙る先へと大地を蹴った。
 4904: 参の壱/対山猫 レ・リュトー 2004/03/26 22:41:02 
手ごたえあり。

だが、致命傷ではない。

「……クソっ」

山猫がよろよろと立ち上がる。


・・・・・・いぃ〜目だ。全く死んでない。

強く、まっすぐな視線。

「まだまだ」

彼女の呟きが耳に届く。続いて破裂音。
彼女がふわりと宙に浮く。


「へ?」

戦闘中にも関わらず、全く緊張感の欠片も無い
マヌケな声。

「行く」

戦闘本能がそうさせたのだろう、咄嗟に剣を繰り出した。


が。

一瞬早く山猫の体が横に滑る。捉えきれないか!
 4905: 参の弐/対山猫 レ・リュトー 2004/03/26 22:55:18 
怒牙っ!

いい音をたてて腹が裂ける。

おリンちゃんにゃあ、さぞかし小気味のいい
メロディに聞こえたろうな。

自分にゃあ、勝利の女神に中指立てて吐かれた
セリフに聞こえたぞぅ。

と、裂かれたばかりの臓物から熱いものが迸る。
同時に、吐血。結構ヤヴァイ。息をするのも
けっこーつらい。

ぜひぜひ苦しんでる自分を他所に、華麗に宙を
舞う山猫。


まぁ、いいさ・・・


やりようは幾らでもある。
おリンちゃんをまだ満足させてねぇしな。
 4906: 参の終/対山猫 レ・リュトー 2004/03/26 22:58:59 
やっとこ捕捉した山猫は、次の攻撃態勢に
入っている。

ひゅっ

軽い風切音と共に、また彼女が低空飛行で迫る。


「おらああああああ!!」

迷い無く、刀を振る。

振って、刀を捨てる。

横に飛ぶ。


そう、あの太刀筋から逃れるにゃ、こっち側しか
ねぇからな、おリンちゃん。

拳を振り被り・・・・

殴る!
 4930: VS蛇4:山猫 リンクス 2004/03/27 02:01:29 
喘鳴。
バクチのような攻撃は、どうやらアタリ目が出たらしい。
上空から見下ろせば、ひたすらに赤、赤。
右腕からの流血に加え、吐き出した赤。
そして自分の肩から胸から腹から滴り落ちる血。

勝利だのなんだのが問題なんじゃなく。

まだまだ足りない。遊び足りない。ぶつけ足りない。

直滑降。
ふわ、と地面すれすれで静止。
ぐっと体を沈めて力を溜めて。
一気に全速前進。

互いに迷いのない眼差し。
全身が快い緊張感に満たされて。
 4932: VS蛇4の2:山猫 リンクス 2004/03/27 02:02:39 
「おらああああああ!!」

風が高く鳴る。
真っ直ぐに振られた刀。
同時に思いっきり足を振り上げて、空中に倒立するような姿勢になり。

体の下を通った白刃を確認して体勢を戻す。
その時耳に届いた金属音そして。

わき腹に重い重い衝撃。

景色が横に流れてまた衝撃。

ざざざざざっ!と地面を滑ってやっと止まる。

止まってからやっとダメージが襲ってくる。
肋骨くらいイカれたかもしれない。地面に叩きつけられた肩に鈍痛。地面を滑った腕と足に擦過傷。頭はなんとか庇えたものの。
食いしばった歯の間からうめき声が落ちる。
 4933: VS蛇4の3:山猫 リンクス 2004/03/27 02:04:05 
腕で支えつつなんとか上体を起こし、膝を引き寄せて体を引っ張り上げる。
乱れる呼吸を整えて、口元を拭い、髪をかきあげ。
腰のホルダーに戻していた鎖鞭を取り外し、地面へ置く。
太ももに取り付けた鞘に小剣を収め、ベルトごと取り外してそれも同じ場所へ。
ひゅっと息を吸い込んで軽く仰け反ると、闇色の翼が消滅する。
 4934: VS蛇4終:山猫 リンクス 2004/03/27 02:05:04 
丸っきりの丸腰。徒手空拳にも自信はある。
我流ながら合気術の流れを汲む、誘い・受け流し・投げ・極め・急所狙いのスタイル。
ダメージを気力で押さえつけて、真っ直ぐにはしる。
その勢いを乗せて、左半身になりながら両手刀を一緒に振り上げ……まるで剣を握って八双に振りかぶるように……振り下ろす。
前側にある左手は受け流しと、次の攻撃につなげるため。
後ろ側にある右手が攻撃用。
その右手でリュトーの首筋から右手をつなぐ線上に沿って、打つ。
 4938: 咆哮(?)/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/27 02:57:06 
 倒れるわけには行かぬ。

 そう思ったのは、奇しくも同時だったかも知れない。
 負けてもいい。ただ、無様な戦いを見せるわけには行かないと思った。
「僕は」
 何しろ――

「片翼v君達のパパですから――!!!(らー!らー!らー……(エコー))」

 方々の流血も無視して騒めく会場にすら響く程堂々と、鳩羽は言い切った。
 ……会場違って良かったね。
 皆がそう思ったかも知れない。思う対象は二通りに分れていただろうが。
 それに、何より――ふと、観客席にちらりと視線を走らせる。もしかしたら、見ているかもしれない。逸っていた気が鎮まって、ふっと笑みながら息をつき、再び眼前を仰いだ。
 4939: 獣/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/27 02:59:13 
「――我が名は鳩羽。負を終わらせる名。私は誰にも負けはしない!」
 それを唱えたのは黒の猫か。聞かせるためと言うより己を鼓舞するための声の語尾は、相手が地面を蹴る音に被った。振り下ろされた太刀を真一文字に構えた棍で受け止める。
 砂を踏む音とともに、乾いた石畳の上で草履の底が滑る。

 膠着状態と言うべきか。押しも押されも出来ない。ぎり、と歯を食い縛る。
 このまま行けば、間違いなく体力負けする。

 それよりは――……

「……っぐ、があぁッ!!」
 獣じみて咆哮を上げながら、鳩羽はU-yaの隙をつくべく僅かに棍を引き、勢いのついた太刀を肩で受け止めた。
 4940: 獣2/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/27 02:59:38 
 浮き出た鎖骨が刃を受け止め、血が吹き出す。
「ッつあっ!」
 それにも構うことなく力任せの膝蹴りを叩き込み、強引に体から右に移動して棍を反対側に払い、刃を振り払おうとする。

 手札は見せた。
 術を使う体力はない。
 何より肩から流れる血は案外量が多く、幾らか目も霞む。
 恐らくは次辺りで――最後だろう。

 敗北はしても、負けはするか。

 歯を食い縛って一歩踏み込み、左から横ざまに振りぬいて右腕を狙う。
 避けられたとしても構わない。次いですぐに腰に溜めたそれを叩き込んだ。出来うる限り連続で攻撃を連ねていく。

 己の体力か、相手の体力か。

 こんな賭けも、たまには悪くないだろう?
 5015: それぞれの想い/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/27 22:19:19 
数知れない、打ち合いが続く。
互いに足を止めて、ただひたすらに。   
いや、それとも。すでにその場を動けないのか。
その一撃に必殺の威力はなく、ただジリジリとお互いを削りあう。
ただそれだけの攻防。

何が一体、鳩羽をそこまで支えているのか?
…愚問だ。
負けられない理由が、あるのだ。
それは自分も同じ。
たとえ叶わない相手だとしても、最後の一太刀まで。

その想いの強い側に、女神はそっと微笑むのだろう。
 5016: それぞれの想い1/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/27 22:20:11 
目が、霞む。
足は杭のように地面に突き刺さった如く、動こうとはしない。
感触のおぼつかなくなった腕で振るう二刀と、金属をたたきつける鈍い打撃音。
弾けそうな心音と、今にも途切れそうな呼吸。
無限を繰り返しているような、そんな感覚。
もう、すべて出し尽くした。、か…

いや。
まだ一つ、残されている。
抜刀術、桜花。
その切っ先が彼の体を捉えることが出来れば、この終わりなき戦いに終止符が打てよう。
決まらずとも、渾身の一撃を放った自分は、次の鳩羽の一撃で終わる事だろう。

最後は、最高の一撃をもって。
 5017: それぞれの想い2/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/27 22:20:40 
そう決心すると、左手の脇差を渾身の力で叩きつけ、そのまま投げ捨てる。
その反動で、鳩羽は少し後ずさり、自分もまた数歩後ろへよろめくいた。
なんとか、間合いは出来た。

太刀を鞘に収め、腰溜に構える。右手を柄に軽くそえ、前傾姿勢で鳩羽を見据える。
彼も、こちらの意図を読み取ったのか、棍を脇に構え、低い姿勢をとってこちらをにらむ。

凪ぎと突き。
技の特性から言えば、こちらが圧倒的に不利。
しかし、それを選んだのもまた自分。

後には引けない。
より想いの強いものに祝福のあらんことを。
そう願って太刀を鞘走らせた。
 5056: 四の壱/対山猫 レ・リュトー 2004/03/28 13:35:34 
手応えアリ。

・・・犠牲もデカイが、それは言わないお約束。

山猫が立ち上がる。構える。
こちらの申し出を受けるつもりのようだ。

どうせヤツの事だから、体術も相当修行を積んでる
だろうけど。

それにしても・・・
速い。

舞でも舞っているかのように、華麗に手刀を繰り出してくる。
左がダミー、右が本命。

速いって!避けれるワケがねぇ!!

つっても。

避ける気がなけりゃ、大して怖くねぇ。

ズイと前に踏み込んだ。
 5058: 四の弐/対山猫 レ・リュトー 2004/03/28 14:47:48 
体の右側に衝撃。もうダメージなんざ気にしてられねぇ。

二発、三発。

ガシガシといい感じのヤツをもらう。
正直立っているだけでいっぱいいっぱいかもしれん。

ガツン!

地面とほぼ垂直に蹴り上げた山猫の蹴りが、190cmの
自分の顔面を捕らえた。

すとん、と体が落ちる。
膝をつきそうになりながらも、なんとか堪えたのはタダの意地。

「どうしたぁっ!こんなモノじゃないだろ!」

山猫がいらついたように叱咤する。


確かにそりゃそうなんだが。

山猫がアレと戦いたがってるのは明らかなんだけど。


「知らねぇぞ?」

どうなっても。お前も、自分も。
 5060: 四の終/対山猫 レ・リュトー 2004/03/28 14:59:02 

ゆらり・・・

体勢をなんとか立て直す。

目を瞑る。

体が徐々に支配されていくのが解る。

赤く、赤く、赤く。

狂気に。

「ギイイイイイイイイイイイイイイイイ!!」

異様な叫びが喉から発せられる。

完全に、正気を失う。

頭の中には、ただ、獲物の姿。

「蛇ぁあああああああああ!!」

山猫との距離が一気に詰まる。

振りかざす拳。

振り下ろす拳。

ただ。

なぐるなぐるなぐるなぐるなぐるなぐる
 5162: 終幕/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/29 01:53:54 
 例えば体が揺らいだ拍子に太刀の一撃をかわせたりする。
 棍の一節で繰り出された斬撃を退け、端の一節を叩き込む。ただそれすら決定打とは成り得ず、半分以上は受け止められてしまう。

 肩から流れる血は存外量が多く、思考も視界も段々揺らぎ始めていた。
 詰めた呼吸が不規則になる。
 世界が刹那の火花と変わる。

 倒れるな倒れるな倒れるな。

 ただそれだけを言い聞かせて。

 途中からはもう術を維持する体力すら潰えたか、獣じみた姿は溶けるように消えていた。いつもの黒い猫の腕は獣のそれよりも貧弱で、太刀を受けるには心許ない。
 それに気づく余裕すらない程に、退けず退かずに刃を交える。
 5165: 終幕2/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/29 01:56:10 
「ぐっ!」
 一際激しい音とともに脇差が強く棍に叩き付けられ、思わず数歩後じさった。
 追撃に備え顔を上げるが、相手もまた交代を余儀なくされて――

(ああ、否、わざとですかー)

 身を沈め、居合い――という程度の知識しかなかった、剣術には詳しくなく――の構えを見せる相手にそう見当をつける。
 ならば。
 パチンと音を立てて四節の棍を一本の棒に戻し、すいと宙を分けるように動かして脇に収めた。足を開き、腰を落として、自然U-yaのそれと同じような構えを取る。

 そのまま機を図るように静止し、整える呼吸。
「倒れるな」
 戒めるようにそう囁き、相手を見据える。


 幕を引くなら最高の一撃で。
 5172: 終幕3/対U-yaさん:ハト 呉鳩羽 2004/03/29 02:32:58 
 そして強く踏み込んだのは、相手の太刀が走るのとほぼ同時。
「――緋雅の二!虎砲オォッ!!」
 左手で支え、後ろに回した右手で走らせた一撃は、正確にU-yaの心臓と左鎖骨の間辺りに叩き込まれた。同時に相手が薙いだ切っ先も、正確に左脇腹に食い込む。

 そうして、
 そうして、

 ――そうして、鳩羽は微動だにしなかった。
 否、立ち尽くし、U-yaの肩を棍で突いたまま、気を失くしているのだった。
 石畳の上に、雨垂れの如く血が落ちる。
 その腹から刃が引かれ、支えを失くしても尚倒れる事無く。

(……泣かないで、)

 誰に対してかも解らぬ呟き。奇跡的に無事だった眼鏡がかつりと落ちて――、割れた。
 5181: 幕引/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/29 04:24:34 
ガッ
身体に強い衝撃を受ける。
見下ろすと、鎖骨の少し下辺りに棍がねじ込まれてでいるのが見えた。

ズキリ、と鈍い痛みが走る。
(肋、持ってかれたなぁ…)
まるで他人事のように考えを巡らす。

(ああそうだ、自分の太刀は?)
そう思って、ゆっくりと視線を上げる。
そこには、左脇腹に太刀を食い込ませた、鳩羽の姿があった。
雨垂れのようにボタボタと、彼の脇腹から鮮血が流れ落ちるのが見える。

(相打ち?……いや)
少し自嘲気味に笑みを浮かべる。

(太刀の間合いの外からでも届いたろうに…)
あえてこちらの間合いまで飛び込み、彼は全力の一撃を放ってくれたのだ。
 5183: 幕引1/対ハトさん:U-ya U-ya 2004/03/29 04:35:34 
(自分の…負け、か)
今の際まで認めようとしなかった事。
勝てないまでもせめて。そう思っていた事。
でも。

最後の最後で、何故か素直に認める事ができた。
自分は弱く、未熟で…そして。

そして、この勝負に敗れたのだと。

まだ、約束の場所には届きそうにない。
目指す場所もまた、はるか遠く。

それでも、こんな戦いに恵まれるのであれば、きっと辿り着けるはずだ。
いつか、きっと。

右腕からすり抜けるように、太刀がこぼれ落ちて行くのが分かる。
それから、遠くで。
ガラスの割れる音が聞こえた。

後の事は、覚えていない。




 5188: VS蛇5:山猫 リンクス 2004/03/29 07:10:41 
一気に迫り来る蛇を視界に捉えて。

覚えず肩が揺れる。

「……ははっ!」

笑い声が喉から弾けて。
そう。「あんたと戦いたかった」。
もうほとんど動けない、それはお互い様。
自分を狂気に堕としても、楽しめるならそれでいい。
さぁヤロウカ。

こちらからも蛇に向かいダッシュをかける。
空斬って振り下ろされる拳。
構えた手で、一撃目を弾く。
二撃目。軽く体をかする。今までのダメージと相まって、全身に激痛。
三撃目。いい感じに腹に入る。
 5189: VS蛇完:山猫 リンクス 2004/03/29 07:11:34 
「……っあぁぁぁぁぁぁっ!!」

悲鳴もしくは気合。

自分の腹に入った蛇の拳を片手で掴む。
その拳を外側に払って蛇の体勢を崩しつつ、さっき斬り裂いた彼の腹へ、
全力で掌底を叩き込む。
同時に、掴んだままにしていた腕を捻って、回転力を加えた投げ、に入る、が。

すとん、と膝から力が抜けた。
あとちょっともうちょっと耐えろ、と自分を叱咤しつつ、
急速に暗くなっていく視界を止められない。
最後の攻撃の結果がどうなったか、もう知覚も出来ず、
周りの音がぷつっと切れて、暗黒に飲み込まれた。
 5207: 対山猫/終 レ・リュトー 2004/03/29 13:59:03 
意識が徐々に戻る。

と同時に襲ってくるのは、ミリミリと軋む全身の叫びと激痛。

ふと見やる。

自分のいいのを腹に喰らった山猫と、もっといいのを喰らった
であろう、自分の腹。

いてぇハズだよ。

ゲボと鉄錆くさい塊を吐き出すと、力が抜けた。
ストンと膝が落ちそうになる。

しかし。

しかし、山猫は倒れていない。
俯いたまま、だがそこに立っている。

あぁ、でも。

ダメだぁ、自分も一発だって撃つ力なんざ、残っちゃいねぇ。

意識がもう一度黒くなる。先程と違い、心地よく。

イジデモタッテテヤル


試合が終わり、オブジェのように殴り合いながら固まるバカ二人。
 5241: 終幕:執行部補佐 “道化師”潤 2004/03/29 20:27:08 
二組とも勝負は終わったようだ
戦いの舞台に、意識を保っているものはなく…
みな、己の力を出し切って戦い尽くしたといったところか

「…急いで救護班の用意、頼むぜ」

指示を仰いできた執行部員にそう告げると、道化は天を仰いだ

「…ようやく終わった、な…」

眼下の戦場では、慌しく救護班が動き出していた
 5242: 執行部より:執行部補佐 “道化師”潤 2004/03/29 20:27:38 
これにて第三回ガッツオバトルフィールドを終了させてもらうぜ
選手のみんな…は気ぃ失っちまってるか(苦笑
まぁ、なにはともあれお疲れさん

今回の戦いの様子は近日中に文都のHPに記録させてもらうんで
見逃した奴らはそっちもよろしく

そして観客席のみんな、最後までお付き合い感謝するぜ!
さぁ、死闘を終えた勇者たちに、いま一度大きな拍手を!!

(コロシアム中に歓声と拍手とが響
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